同様な発明創作には一の特許(権利)のみを付与することができるとの規定に関し、「同様な発明創作」とは、技術分野が同様であり、解決しようとする技術問題および技術案が実質上同様である発明創作を指すことであり、「一つの特許のみを付与する」とは、一つの特許権または一つの実用新案権を付与すると解することである。本事件にかかわる第3者の先の実用新案権と後の発明特許が前記の発明主題が同一である特許または実用新案の定義に符合するため、第3者の発明と実用新案とが同様な主題の発明創作に属するものである、一審判決の判断は正確である。
重複権利付与とは、同様な発明創作には二回にわたって権利付与することを指すことであり、同様な発明創作に基づく二つの特許的権利(特許権、実用新案権、意匠権。筆者注。)が同時に存続されることは「重複権利付与」の成立に必要不可欠な条件ではない。一審判決における「同様な発明創作に基づく二つの特許権が同時に存続していなければ、重複権利付与にはならない」という判断は、法的根拠がなく、かつわが国の立法精神に反する。わが国の特許制度の制定は、権利者の権利・利益への保護を図るだけでなく、社会公衆の権利・利益をも保護する。一つの特許はその終止にともなって公用領域に入ることとなり、如何なる人もこの公有する技術を利用することできる。
本事件において、第3者の権利化された実用新案権の91211222.0は、1999年2月8日に権利期間の期間満了により失効になり、当該権利にかかる技術は公用領域に入った。同第3者の後の特許92106041.2は、先の実用新案権の91211222.0と「同様な発明主題を有している。1999年10月13日に行った特許92106041.2の権利付与は、既に公用領域に入った技術(前実用新案権。筆者注。)に対して再度権利(特許権。筆者注。)を付与することになり、重複権利付与に該当し、中国特許法施行細則の規定に違反するものである。 △ |